March 24, 2007

おばーちゃんと漫才。

今日、クリニックに82歳のおばーちゃんが来た。
腰にカイロを貼っていたら低温やけどしたのだそーな。
もう20日もたっているのだが、よくならないので来たとのこと。
こういう患者さまは前もって話を聴いて、ちゃんと患部を露出しておく必要がある。
「Iさん、背中のやけどの原因はなんですか〜?」
「…へえ〜?!」
「背中はナニでやけどしたんですか〜?カイロですか〜?」
「もう80歳超えたら耳が悪くなってな〜!」
「今は聴こえますか〜?」
「へえへえ聴こえるわ」
「良かった〜、カイロでやけどしたんですか〜?」
「へえ〜?!」
「カイロでやけどしたんですか〜?(やけくそや〜)」
「私、足がないからタクシーで来ましてん〜」
「カイロでやけどしたんですか〜?(やけくそや〜)」
「そう、カイロでな〜。気をつけてたのにな〜」
「うわ〜、やっとつながった〜!」
これを聴いていた裏方のスタッフは、腹を抱えていたらしい。
この後も延々このような会話が繰り広げられたのだ。
一人で来院していたために、処置の方法についての説明をするけど全く埒があかない。仕方ないので家族アテに手紙を書いた。
しかし、「家のヒトは何にもしてくれない」と言う。それでも、おばーちゃん一人でこの処置ができるとは思えない。
何回も家族さんアテに手紙を書いたことを説明するが不安な反応。案の定、受付で対応したスタッフも心配顔で私に報告にくる。しかし、これ以上どうするっていうんだ?!どうしようもない。おばーちゃんにはそのままお帰りいただいた。
しかし、はたと不安になる。おばーちゃん、家族に手紙渡さない可能性大だな!とほほ。
これが診療開始10分くらいでの出来事。おばーちゃんを見送ったらもう17時を過ぎていた、気分は最悪。テンション下がりまくり。家族の力ってなんだろーかと、ふと考えてしまった。

今日は計116人の受診者。診療を終えたら21時15分になっていた。
患者さま方も、おつかれさまでした。



Posted by honeyrose at 00:35:31 | from category: Main | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
Comments
No comments yet
:

:

Trackbacks
DISALLOWED (TrackBack)