July 21, 2007

自分の世界がノーマルという落とし穴

診察室のドアを開けて中待合の患者様を呼び込む
「○○さま、お待たせしました、どうぞお入りくださいませ」

中待合に座っているのはたいてい二組だが
名前と顔が一致していないことがままある

そういうときは目星をつけて視線を合わせるか
目星をつけられないときは両者の顔を交互に見ながら名前をお呼びすることにしている

A氏を呼び込んだのは前者のほう
男性と、女の子と母親の二組だったので
男性であるA氏に視線を送りながら名前を呼んだ

するとA氏は顔を上げたが無反応
私はもう一度名前を呼んだがピンとこない様子

たまに、中待合にお呼び出ししていない患者様が座っていることがあり、
また呼び出しているのに中待合にいらっしゃらないこともあるので、私は「あ、人違いしたんだな」と思い、
すぐに待合室のほうにむけて大きな声で名前を告げた

すると中待合にいた男性が
「あ、わたしです、すみません」といい立ち上がったのだ
私も
「あ、申し訳ありません、診察室へどうぞ」と声をかけた

診察室の椅子に腰掛けた男性の耳には補聴器があった

私は心臓をつかまれた思いだった
すぐにA氏に謝りたい衝動にかられた



私は聴こえる
だからという理由だけで
そういう世界で生きていたんだ

仕事上、聴力にハンディキャップのあるヒトたちを多く知っている
友人にも難聴者がいる



それなのに
聴こえないかもしれないということが
自分の普通にはなっていなかったんだ



患者さまをお呼び出しするときの声
聴こえるように大きな声を出しているつもりだったが
本当に聴こえるようには声を届けていなかったということだ



ゆっくりと
視線やスキンシップを使って
相手が理解できるように
言葉を届ける
それは人間としてとても大切なことだろうと思う


久しぶりにいろんなことを考えた一日だった








Posted by honeyrose at 23:27:37 | from category: Main | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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(September 30, 2009 19:12:24)
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